vSAN環境で特定Hostを一時的に切り離す手順
以前手持ちの環境で、一時的に管理IPのお引越しが必要になってしまい
その最中でvSANを一時的に切り離して設定変更が必要となりました。
管理IPの変更以外でも、緊急性を問わず "少しだけvSANから切り離したい" 場面が
出てくる可能性があったので、その手順を備忘録としてメモしておきたいと思います。
作業の内容
実際に今回作業した背景は管理IPのお引越し作業となります。
各Hostのみ、事情によりDNSのスコープ外としております。
今回は赤枠に囲ったHostの管理IPを"10.10.35.23"へ変更する作業となります。
(結果構成変更の反映がされたことがわかりやすくていいか...と思っています。汗)
環境はvCSA, ESXi ともに6.7U3環境、HTML5 GUI上で実施しています。
今回の作業はざっくり分けると以下6工程で実施をしております。
1. 該当Hostのメンテナンスモード移行
2. Hostの切断
3. vCenterの管理下から外す
4. DCUI上で管理IPを変更する
5. vCenterに登録しなおす
6. vDSへ再登録する
1. 該当Hostのメンテナンスモード移行
この辺は言わずもがなですが、一応。
裏でDNSのIP移行もしていた関係上、vSAN環境下のVMは全台停止させていますが
一台ずつのローリング作業であればVMは起動していてもOKです。
2. Hostの切断
今回のテスト環境は管理IPもvDSに属している環境となり、
メンテナンスモードに移行させた後に直接vmk0の管理IPを変更しようとしても
vDSとの兼ね合いで構成変更が失敗し、自動でロールバックして戻ってきてしまいます。
それを避けるため、一旦Hostを切断します。
Hostの切断後は以下状態になります。
VMを起動させながら作業を実行する場合はメンテナンスモード移行の際にvMotionさせている想定としておりますので
勿論起動させながらでも切断する事による影響はありません。
3. vCenterの管理下から外す
vCenterのインベントリから、このHostを除去します。
Hostのインベントリ削除が完了し、反映されているHostは2台のみとなりました。
4. DCUI上で管理IPを変更する
DCUI上でF2 キーを押下してManagement IPを変更します。
IP変更が反映されたら、vCenter上での作業に戻ります。
なお私の環境ではHostがDNSへ反映されておりませんが、ほとんどの環境はDNS登録をしていると思いますので
このタイミングでDNS上のA/PTRレコードも変更しておきましょう。
5. vCenterに登録しなおす
管理IPの変更が完了したら、Hostを改めてvCenterに登録していきます。
6. vDSへ再登録する
さて、最後にvDSへ再登録すれば作業は完了となります。
vSphere Clientのネットワーク画面からvDSを選択し、ホストを追加していきます。
追加するホストは、先ほど改めて追加したホストを選択します。
vDSに割り当てるvmnicを選択します。
今回vmkの構成を変更した作業は無いため、各vmkの設定はそのままでOKです。
最終的にvSphere Clientでタスクが完了したら、メンテナンスモードを解除して
作業は終了となります。
そこまで複雑な作業ではないですが、ご参考になれば。