VCP-DTM horizon 7.7 受験体験記

 

最近Horizonの学習を続けていたのですが
自分のマイルストーンとしてVCP-DTMを受験して来ました。
無事合格する事が出来ましたので、受験の体験記として投稿したいと思います。
Horizonは日本語の受験体験記が少ないので、
これから受験される方にとって少しでも参考になれば幸いです。

守秘義務の為、実際に出題された問題や実際の問題に関するご質問は
承っておりません。ご了承ください。

 

今回受験した科目のURLはコチラです。
Blue Printについても以下に置かれています。
https://www.vmware.com/education-services/certification/vcp-dtm-2019-exam.html

VCP-DTM(7.7)の試験範囲について

まず試験範囲ですが、DCVやNVを受験された方にとっては
この範囲自体がハードルになるのでは...と思うくらい範囲が広いです。

・Horizon View Administrator
・UAG (Unified Access Gateway)
・UEM(現DEM、User Environment Manager)
・App Volumes
・ThinApp
・WorkSpace ONE (IDM等を含む)
・そのほかADやGPO等、Windows OSの知識

Horizon Mirageについては既にEOSLと言うこともあり出題はされませんでした。
※ 投稿日時時点でのVCAPでは出題範囲として残っておりますのでご注意ください。

 

試験時間は65問、105分で他のVCPと同様(のはず)です。
日本語が選択出来ましたが、vmware社のPDFが英語のみのものもあることから、
いつもと同じく英語で受験しました。

 

個人の体感として、出題された問題の多さで並べてみると、以下のような感じでした。

Horizon View > App Volumes > UEM > Windows OS関連 > WS1等、その他

メインソリューションであるHorizon Viewがやはり圧倒的に多かったです。
Linked CloneとInstant Cloneの違いや接続ポート、Horizon Agentの問題など
さすがにこの辺は幅広く、かつ満遍なく出題された印象です。

CLIを問う設題はほとんどありませんでしたが、基本的なvdmadminコマンドや
Icmaintコマンドくらいは使い方を覚えておくと後悔しないと思います。

CPA (Cloud Pod Architecture)に関する設題は、私が覚えている限りは
出題されておりませんが、出題される可能性があります。
※ VCAP Designでは多数設題に含まれている事が想像に難くないので、
VCAP受験を目指されている方はこの段階で学習しておくといいと思います。

 

その次に多かったのはApp VolumesとUEMですね。
Viewの勉強だけして受験に臨んでも合格は難しいと思われるくらい多かったです。
※ 体感ですが、App VolumesとUEMを足して30%くらい出題された感覚です。

どちらもアーキテクチャに含まれるコンポーネントがが多いので、
それぞれどんな働きをするか事前に確認しておくべきと思います。

 

【UEMのアーキテクチャに含まれるコンポーネント

・Management Console:管理を行うGUIを含めたコンポーネント
            構成情報はCentral Config Shareに記述される
・Endpoint:RDSHやVDIのデスクトップ + FlexEngine
Active Directory:言わずと知れたWindowsの機能。
・Network Share:Central Config Share / User Share
・Application Profiler:スタンドアロンのアプリケーション。
          Flex構成ファイルや事前定義等を簡単にする目的がある。
・Help Desk Support Tool:プロファイルのアーカイブなどが可能なツール。
・Self-Support Tool:ユーザ構成を管理・リストアが出来るツール。
・SyncTool:オフラインや帯域幅の絞られた環境でワークするユーザ向けツール。

 

【App Volumesのアーキテクチャに含まれるコンポーネント

・App Volumes Manager:GUI管理機能を含めた各種構成に使用する根幹ツール。
・App Volumes Agent:Appstack / Writable Volumesを受け取るWinOSに対して
           事前に導入するソフトウェア。
・Appstack:アプリケーションコンテナ。読み取り専用でマウントされる。
・Writable Volume:ユーザごとに個別で使用可能なボリューム。
         Writable Volumeは複数ユーザで共有されない。

 

App VolumesやUEMであればvmware Hands-On-Labに配置されておりますので
環境をお持ちでない方は積極的に使用してみるといいかなと思います。

学習における重要なポイント

個人的な感想ですが、受験に向けた学習をする上で一番のハードルは
「圧倒的な設定項目の多さ」だと感じています。
この点はDCV, NV, vSANとは一線を画すくらい多いので
Horizon初学者の方はこの設定項目の確認に多くの時間を割いてもいいと思います。

Horizon View Administratorの各項目だけでなく、UEMやApp Volumes等についても
一通りどこにどのような設定項目があるか復習しておくといいかなと思います。

余談ですが私が受験した時、JMPコンソールの設題はありませんでした。
(<FQDN>/newadmin で表示される新しいコンソールですね)
ただしこちらも先述したCPA同様私が出会わなかっただけの可能性もあるので
JMPコンソールとView Admin コンソール、どちらも確認しておくといいと思います。

 

VMware社のHands on Labも例によって何度も活用させていただきましたが、
このHands On LabにはVIew Composerが存在していないため注意です。

余裕のあるリソースをお持ちの方はLinked Clone環境を作成してもいいと思います。
(Connection ServerやAD, SQLなど、事前構築が必要なコンポーネントが多いですが...)

Linked CloneそのものだけではなくView ComposerやEventDBに関する問題も
複数出題されたため、 "どのようにLinked Cloneを学習するか?"についても
事前に考えておく必要がありますね。

 

Windows OSに関する知識について

このポイントも私にとっては少々ハードルが高かったポイントで、
"デスクトップ仮想化"というジャンル上避けられない部分ではあるのですが
SysprepやAD, GPO等、Windows OSに関する知識も保持している必要があります。

また各HorizonのコンポーネントにはWindows OSとの整合性が定められているので
"どのコンポーネントはどのWinOSと組み合わせて使用可能か?" についても
必ず全て確認しておくといいと思います。
※ この点で要注意な点:既にWIndows 2008R2やWindows7はEOSLですが
本日時点で、試験では正解の選択肢として残存している点です。
Windows7はEOSLだ!とお気づきになられた方は、そのアンテナは素晴らしいですが
試験の際には"サポート範囲か"ではなく"仕様上使用可能か"を判断基準にしたほうが
失敗しないかなと思います。
例えばInstant CloneではWindows7とWindows10のみを対象としているため
現在のサポート対象でいえばWindows10のみですが、
試験中はWindows7も含める必要があります。
※ 試験中、どう考えてもWindows7を選ばないといけない設問があり、
そこで試験中に私も気付きました。
EOSLに惑わされ、サポートしていないOSを選択しないよう注意しましょう。

Horizon ClientはWindowsOSだけではなくiOSAndroid, Desktop向けLinuxOS等
幅広く導入が可能ですが、iOS専用の問題・android専用の問題などは
私が受験する限りでは出会いませんでした。
ここは出題されたとしても1問かなと思いますので、わざわざiOSを購入してまで
Horizon Clientの学習をする必要はないかなと思います。

※ 私もiOSは持っておらず、iOSを持っている知り合いに
Horizon Client導入させてくれと頼もうか悩みましたが...
それだけのために依頼するのが申し訳ないのと対効果が薄いかなと思いやめました。

 

出題ジャンルについて

コンポーネントごとではなく、出題ジャンルごとに比較すると、
体感では以下の感じでした。

仕様を問う設題 > 設定項目を問う設題 > 構築時に関する設題 > トラブルシュート

ここは他のVCP同様の出題比率だなという感想です。
Horizonの接続ポートや使用可能なSQLの種類など、仕様に関する問題が一番多く
僅差ですが次点で各コンポーネントの設定項目を問う設題が多かったです。
この2種類でおおよそ65%-75%くらいの体感です。

"構築時に関する設題"ですが、例えば構築した後に再設定ができない項目や
GPOの導入など、運用前の注意点などをここに含めております。

トラブルシュートについては他のVCP同様比率は低かったです。
ただしHorizonはbuild-to-losslessなどに代表されるように
パフォーマンスの向上がトラブルシュートに繋がるケースも少なくないため
GPO等で設定可能なパフォーマンスチューニング項目などについても
しっかり事前の確認をしておいたほうがいいかと思います。

 

 

かくかくしかじかではありますが、これによって無事VCPが取得出来ましたので
現在はVCAPのDesign, Deployの取得を目指して精進する所存です。

どちらも並行して学習を進めておりますのでどちらから受験するかは未定ですが、
VCAPについても合格次第体験記として共有できたらと思います。

 

 

f:id:pocmemo:20200131135908p:plain